それわかるぅ〜

日々「それわかるぅ〜」と思ったこと、忘れたくないことを徒然なるままに。Inputした情報を定着させるためのOutputの場として使用しています。誤字脱字等はたぶん仕様です。

講義 ヒューマンインタフェースのメモ

テスト対策メモ
システムのインタフェースのユーザビリティ評価について

目次

ユーザビリティ評価

種類

ユーザに直接問う

  • インタビュー
    少ないユーザから確実に情報を得られる.
  • アンケート
    多数のユーザから情報を一斉に得られる.

専門家に問う

  • ヒューリスティック評価
    全体を素早く評価できる.
  • 認知ウォークスルー
    各操作段階について詳細に評価を行うことができる.
  • 多元的ウォークスルー
    時間はかかるが、様々な専門家が集まって競技するため、様々な観点からの評価ができる.

実際に実験を行う

  • ユーザテスト
  • 統計的実験

その他

  • 予測モデル

インタビュー

構造化インタビュー

質問の内容を予め決めておき、それにもとづいて被験者に質問を行う方法. 再現性が高く、結果を比較したりすることが容易で分析しやすいが、あまり踏み込んだ意見が得られない.

非構造化インタビュー

質問の内容を予め決めず、被験者とのやり取りの流れの中で、柔軟に質問を提示していく方法. 再現性が低く、整理、解析に時間が掛かるが、踏み込んだ意見が得られやすく、豊富なデータを得ることができる.

半構造化インタビュー

実際の現場では、上記のトレードオフを勘案して、予め質問内容を完全に決めるのではなく、選択肢を用意しておき、その中から被験者とのやり取りの中で適切な質問を随時選択しながらインタビューを行う、半構造化インタビューというものがよく採用される.

フォーカスグループ

インタビューを行う際に、システムの管理者、使用者等の社会的文脈を形成する被験者のグループを作成して、話し合いを促し、インタビューを行うことが有効とされる. また、その際にしばしば議論では少数の人物ばかりが発言して終了するケースが多いため、全員に発言を促すことが必要である.

アンケート

リカート尺度

質問の項目が被験者にとってどれほど当てはまるかを、数段階の尺度で回答する方式. また、強制的にどちらに当てはまるかを答えさせたい場合は偶数段階にしたり、正確に答えなければというプレッシャーを被験者に与えないために、段階を少なくしてアンケートを作成するといった配慮も必要である.

SD尺度

質問の項目が被験者にとってどちらの形容詞にどれだけ当てはまるか答えさせる方法.

ヒューリスティック評価

webサイトを作成する際の基準や設計ガイドラインを一般化してチェック項目にしたものを用いて、インタフェース作成側の専門家が素早くチェックを行い、問題点を挙げて、それを用いて議論を行って問題点に順位を付ける方法. コストが余りかからない方法であるが、一人だけの意見を完全に信用してしまうため、問題点を見逃したり、問題でないことを問題として報告してしまう可能性がある.

認知ウォークスルー

典型的なユーザ、典型的な評価タスク、タスク達成に必要な操作系列を想定したシナリオを作成し、操作の各段階で、

  • 次に何をすればよいかをユーザがわかるか?
  • 具体的にどう操作すればよいかをユーザがわかるか?
  • 正しい操作を行ったかどうかをユーザがわかるか?

という問題提起を行い、問題点を洗い出して議論する.

多元的ウォークスルー

ユーザ、開発者、ユーザビリティ評価の専門家が集まって、 一つの操作系列について、各自が考えられる操作をすべて列挙し、それらからユーザのウォークスルーを提案し専門家が意見を述べる方法.

ユーザテスト

性別、年齢、類似システムの使用頻度などの観点から典型的ユーザ、典型的タスクを想定して被験者を用意し、システムとユーザの間の関係の外的要因となるようなノイズの入らない実験室を用いて、 インタフェース使用時の様子をビデオやログ等で記録し、入力ミス、達成時間などから作業効率を客観的に計測する方法.

統計的実験

事前実験から仮設を立て、その中の従属変数、独立変数に注目し、従属変数を変化させたときの独立変数の出力を実験によって計測し、その結果に統計的検定を適用して仮説の真偽を見極める手法.
(ちなみに、InputとOutputの間に因果関係と呼ぶ関係を定義した際に、Inputとなる変数すなわち「原因」を「独立変数」、Outputとなる変数すなわち「結果」を「従属変数」と呼ぶことができる. )

予測モデル

実験等によってユーザのシステムの使用効率等を客観的に計測するのではなく、インタフェースの専門家がユーザがインタフェース仕様時の心理状態をモデル化することでインタフェース評価を行う手法.
代表的なものに、GOMSモデル、キーストロークモデル、フィッツの法則がある.

GOMSモデル

  • Goals
    ユーザの達成するタスク
  • Operators
    タスク達成の過程で実行可能なプロセス、動作
  • Methods
    マウスでボタンを押す、ドラッグで選択する等の具体的な方法
  • Selection rules
    同様にしてユーザが数ある操作のなかから適切なものを選択するかという規則

上記の項目についてユーザの動作をモデル化して分析する手法

キーストロークモデル

上記の項目について、「マウスに手を置く => 0.4s」、 「アイコンをクリックする => 0.5s」等の具体的な平均時間をタスク達成まで足しあわせて、 インタフェースを評価する手法.

フィッツの法則

マウスなどのポインティングデバイスでのカーソルの移動距離、クリック数等からタスク達成までにかかる時間を計算する手法.

インタフェースと認知

認知とは

人が日常生活を送る中で脳の中で起こることで、様々な相互に依存しあうプロセスからなる.

  • 注意
  • 知覚
  • 記憶
  • 読む、話す、聞く
  • 問題解決、計画、学習

という活動から構成される.

注意

各時点で周囲にある多くのものから、視覚や聴覚などを利用して注目すべきものを選択するプロセス.
注意の働きをインタフェース設計に活かすには、アイコンを点滅させたり目立つ色にしたり、音などを使ってユーザの注意をひくインタフェースを設計する必要がある.

知覚

情報が様々な感覚器官を通して、その刺激をオブジェクト、イベント、音、味などの経験へと変換されるプロセス.
知覚の働きをインタフェース設計に活かすには、アイコンやテキストなどを読みやすいようにする必要がある.

記憶

人が適切に行動するために知識を符号化して想起するプロセス.
記憶の働きをインタフェース設計に活かすには、人は多くのことを覚えておくことはできないので、表示する情報をフィルタリングして項目の数などを絞って、記憶に負担をかけ過ぎないようにする. また、人は言葉より画像を覚えやすため、文字よりもアイコンを用いたり、記憶することよりも識別することのほうが得意なため、CUIでなくGUIで設計を行うなどの工夫が必要である.

概念フレームワーク

洗練されたインタラクションデザインを設計するためのアプローチの一つで、ユーザのインタラクション時の心理状態をモデル化し、 パフォーマンスを予測してインタフェース評価を行う手法. 代表的なものとして、

  • 情報処理モデル
  • 外部認知
  • メンタルモデル

が挙げられる.

情報処理モデル

概念フレームワークとして、一連の情報処理の流れがメタファーとして用いられる. 人が一連の情報処理段階を通じて情報を入出力するものとモデル化する. ヒューマンプロセッサモデルなど.

外部認知

メンタルモデル

ユーザがあるシステムに対して、それを「どう使用するか」、それを「どう動作するか」という点について予め持っている知識. 代表的なものとして、

  • 状態遷移モデル
  • オブジェクト・アクションモデル
  • マッピングモデル
  • 類推モデル

状態遷移モデル

システムの状態が外観的状態が切り替わるものにたいしてよく用いられるモデル. 状態遷移をオートマトンのように図で表して、 各状態に対してユーザへの応答が変化する.

オブジェクト・アクションモデル

オブジェクトの集まりと捉えられるシステムに対して、個々のオブジェクトに対するアクション、オブジェクトの状態、それらの相互関係をモデル化する考え方.
たとえば、PCのフォルダはアイコンの集合で、それらに対して選択、移動、削除といったアクション、被選択状態、実行中などの状態、階層構造を考えることでモデル化できる.

マッピングモデル

繰り返し実行されるアクション系列を含むシステムで形成されるメンタルモデル. ユーザはアクション系列を記憶から引き出してくる必要がある. 例えばファイルを削除するときは、ユーザは「クリック->ドラッグ->ゴミ箱」へという一連の系列を記憶から引き出す必要がある.

類推モデル

システムの形状、コンセプトがユーザにとって馴染みのあるもののメタファーとなっているときに形成されるメンタルモデル.

ユーザ中心の設計

つぎの3つの基本方針から生み出される

  • 開発の早期段階からユーザとそのタスクに注目する
    開発の初期段階から最終段階まで一貫してユーザの声を収集し、ユーザの利用文脈、タスク、オフィスの環境などに基づいて開発、支援システムの実装を行う.

  • 経験的に観測する

  • 反復して設計を行う
    テスト、フィードバックを繰り返して開発を行う.

設計のテクニック

エスノグラフィー

文化人類学を起源とした参与観察によって社会的集団を記述して観察する手法. (参与観察とは観察対象とする人々などの中に実際に混じって生活し、現場を観察する方法. ) これによってユーザのタスク、仕事を深く理解することができ、設計に活かすことができる.
また、

  • 分散環境における協調の様子
  • プランと手続き(組織がいかに個を支援するかや仕事のワークフロー)
  • 個が他者の仕事に興味を持っているか

に注目して参与観察を行う.

参加型デザイン

スカンジナビア半島で生まれた、社会的、組織的な視点が強調されるデザイン手法. システムに対する過度な期待や、リリース時の落胆を軽減するために初期段階からシステムにユーザをふれさせる. また、それによってシステムが自分たちのものであるという心理状態を生み出し、ユーザを活動期なステークホルダに変えたり、 問題発生時もそれを自然と許容させることができる.

ただし、参加メンバーは全典型的ユーザの代表となるように選択する必要がある. また、定期的にユーザを入れ替える必要もある.

参加型デザインの利点

情報を効果的に収集することが出来るだけでなく、 予めユーザに製品をふれさせることで、リリース時に受け入れやすくなる.

参加型デザインの欠点

組織内開発には向いているが、製品開発には向かない. また、ユーザの技術に開発の質が大きく依存する.